ひと夏終わり、次の夏が始まる
いよいよ8月が始まりました。 私にとってのもうひとつの夏が始まろうとしています。
縁とは奇妙なものです。親戚も友人もいない、なんのゆかりもないはずの加計呂麻島で2015年の8月ひと月を過ごすことになりました。
加計呂麻島は奄美大島のその先にある、リアス式海岸に恵まれた大きな離島で、以前に一人旅で半日だけ訪れたことがあります。喉が渇いて飲み物を買いたくても、スーパーやコンビニは存在せず、国道に自動販売機すらなかなか見つかりませんでした。都会育ちの私の想像を超えるほどに不便で何もない、しかし、海が美しく、初めてなのになつかしいような、不思議な魅力のある島でした。
この一年ほどは人生の長い夏休みを過ごしているような感覚もあります。しかし、この8月に経験できることを、花火大会の最後に打ち上がるスターマインのように強く自分に印象付けたいと思います。そしてその後には、実りの秋を迎えたい、迎えられそうだと感じています。
今回このブログを始めた理由は主に2つあります。ひとつはストレージとしてです。旅することは私のライフ、人生であり生活であり、生きる道なのですが、今まで旅先で撮った写真をあらかた逸失してしまったことに先日気づきました。ブログにしておけば、またなくしてしまっても少しは残せるだろうという思惑です。
もうひとつは、随筆としての期待です。敏感ゆえに苦しんだり傷つくことに疲れ果て、この一年ほどは、愚鈍でいようと、努めてそうしてきました。けれども、きっとそろそろ、ものごとを本来の自分の感覚で受け止め、過敏にならないように努めてきたことで多少図太く、強くなったであろういまの私の器量で、より妥当な認知と行動にしていくのがいいと思えるようになったからです。きちんと感じ、把握するために書いた方がよいと思うのです。
今なら、もっとやさしくなっても傷つかないかもしれない。
少し傷ついたとしてもまた希望を持てるかもしれない。
こんな風に、自分の望むように行動できるすべての要因に感謝します。長く長く立ち止まっていましたが、少しずつ前進していければいいと思います。